Switchをテレビに映した時の微妙な遅延を軽くする工夫
テレビの大画面でSwitchをプレイしているとき、コントローラーの入力と画面の動きがほんの少しだけズレている感覚に気づくことはありませんか。特にリズムゲームやアクションで操作がもたつくように感じると、思ったより気になります。HDMIで直接つないでいても、テレビ側の映像処理が一度挟まることで、どうしても数フレーム分の遅れが生まれます。
大きな遅延でなくても、遊び続けていると指先には確実に伝わってくるものです。Switch本体やソフトの問題ではなく、テレビやケーブル、ドックまわりの環境で起きるケースがほとんどなので、原因を一つずつ確かめれば改善できる可能性が高いです。
SwitchのTV出力で遅延が起きる主な原因
Switchはドックに挿すとHDMI経由でテレビに映像を伝えます。テレビ側はその信号を受けてから映像処理エンジンを通し、液晶や有機ELのパネルに映すという流れになっています。ここで遅延が生まれるポイントは、テレビの映像エンジンです。メーカー独自の輪郭補正やノイズリダクション、色調整といった処理がいくつも走っているため、入力から表示までに数十ミリ秒かかるのが一般的です。
特に影響が大きいのは、モーション補間やフレーム補間と呼ばれる機能です。滑らかな映像に見せるためにテレビが勝手に中間フレームを作り出すため、操作してから画面が反応するまでの間隔が伸びてしまいます。ゲーム用ではない廉価テレビや、有機ELの高画質モデルでこの傾向が目立ちます。
テレビ側のリフレッシュレート設定も影響します。テレビが60Hz表示にうまく対応していない場合、内部でフレーム補間がかかりやすくなり、これも遅延の要因になります。Switch側のシステムアップデートで挙動が改善されていることもあるので、まずはSwitch本体を最新の状態にしておくと安心です。
テレビ側の映像モードを確認する
もっとも手軽で効果が高いのは、テレビの映像モードをゲームモードに切り替えることです。多くのテレビには「ゲーム」という専用モードが用意されており、映像エンジンによる補正処理が最小限に抑えられます。メーカーによっては「低遅延モード」や「PCモード」という名称の場合もありますが、基本的な考え方は同じです。
ゲームモードに入ると画質がやや素っ気なく感じることもありますが、遅延という観点だけで言えば効果は大きいです。設定を切り替えた瞬間からコントローラーの反応が明らかに鋭くなることが多く、戻れなくなる人も多いはずです。設定はテレビのリモコンから「画質設定」や「映像モード」を選んで変更できます。
もう一つの落とし穴は、HDMI端子の違いです。テレビによっては端子の規格によって対応する機能が分かれていることがあります。4K対応端子は遅延が大きい処理を伴うことがあるため、Switchを接続する端子はできるかぎり端子のマニュアルを確認しておくと安心です。Switch側がHDMI 1.4までの対応なので、4K必須の端子に挿す必要はないケースも多いです。
HDMIケーブルの品質と長さを見直す
Switchに付属のHDMIケーブルは標準的な品質ですが、長く使い続けていると端子の接触が甘くなる場合があります。また、テレビ側のHDMIポートとの相性で意図しない遅延が出ることもあるため、別のHDMIケーブルに交換するだけで改善する可能性があります。
選ぶときのポイントは、ケーブルが太すぎず、長さが1.5メートル程度までの短いものであることです。あまりに長いケーブルは信号の減衰が起きる可能性があり、テレビ側の補正が強くなる原因になります。ケーブルが短いと設置場所に困ることもありますが、ドックとテレビを近くに配置すれば問題ありません。Switch純正品にこだわらなくても、レビューで遅延がないことを確認できているケーブルであれば十分です。
ケーブルが緩んでいないか、コネクタ部分にほこりがたまっていないか、定期的に確認しておくと安心です。DockのHDMIポートは抜き差しを繰り返すうちにゆるくなることもあるので、新しいケーブルを試す前に、ポートを綿棒で軽く掃除してみてください。
Switchドック側の設定とアップデートを確認する
Switch本体側の設定でも、テレビ出力に関する項目がいくつか存在します。「設定」の「テレビ出力」項目には、解像度の自動検出やRGBレンジ、HDMIのサウンド出力に関する項目があります。普段あまり触らない部分かもしれませんが、ここで意図しない設定になっていると遅延につながることがあります。たとえばテレビのリフレッシュレート自動検出がオフになっていると、テレビ側でフレーム補間がかかりやすくなることがあります。最新のシステムアップデートではこのあたりの挙動も改善されていることがあるため、まずはSwitch本体を最新のバージョンにアップデートしておくのがおすすめです。アップデートの通知が来たら早めに適用しておくと、こうした細かい改善も取りこぼさずに済みます。
テレビとの接続に使うドック自体が故障しかけているケースも稀にあります。ドックを別のテレビに接続して遅延が出ないかを確認すれば、ドックが原因かテレビが原因か切り分けられます。Dock側のファンがうるさい、電源が入ったり切れたりするといった症状が出ている場合は、ドック自体の交換を検討した方が良いでしょう。
ワイヤレスディスプレイや変換アダプタの遅延
テレビにHDMI端子が無い、PCモニターに出力したいといった理由から、ワイヤレスHDMIエクステンダーや、USB Type-C HDMI変換アダプタを利用する人もいるでしょう。こうした機器は、内部でいったん映像をエンコードして再出力するものが多く、どうしても数十毫秒から100毫秒近い遅延が発生してしまいます。Switchを無線で飛ばすアダプタの中には「ゲーム向け」と書かれているものもありますが、それでも有線には及びません。
オンラインでSwitchの無線化について調べていると、レビュー記事がいくつか見つかります。たとえばオンライン資源のようなサイトでは、対応機器の一覧や遅延の実測値がまとめられていることもあります。ただ、最終的には有線接続に戻すか、ワイヤレスと割り切ったプレイスタイルにするかの二択になることが多いです。
音声出力と遅延の関係
遅延は映像だけでなく音声にも現れることがあります。テレビの内蔵スピーカーで音を出している場合は映像とほぼ同期していますが、Bluetoothイヤホンやワイヤレスヘッドホンを接続していると、映像と音の間でわずかなズレを感じることがあります。これはBluetoothの音声伝送遅延が原因であり、映像側ではなく音声側で起きている遅延です。
ゲームチャットをBluetoothイヤホンで楽しみたい場合は、テレビの音声出力とのバランスを見ながら、音量調節と接続方法を見直してみてください。SwitchはBluetoothオーディオにネイティブ対応していないため、対応するには別賣のトランスミッターをDockのUSB端子やテレビのARC端子に接続する必要があります。
Amazonでの関連商品のページを見てみると、ゲーム向けをうたった低遅延トランスミッターが販売されています。aptX Low LatencyやLC3plusといったコーデックに対応しているものを選ぶと、テレビ内置Speakerとの差はぐっと縮まります。
それでも残る遅延とうまく付き合う
上記の設定を見直しても、数十毫秒程度のわずかな遅延は残る可能性が高いです。テレビ側の映像処理は完全にバイパスできないため、そこは割り切りも必要になります。リズムゲームのように毫秒単位の精度を求めるジャンルは、Switchを携帯モードでプレイするほうが快適というケースも多いはずです。
画面出力まわりの細かな遅延は、他の機器との組み合わせでも起きやすいものです。MacとWindowsを切り替えて使うモニター環境のように、複数入力の表示環境で似た悩みを抱えることがあります。
携帯モードの遅延はテレビ出力と比較して格段に少ないため、ランキングを狙うようなプレイはそのまま手で持つのが安心です。アクションRPGやパズルゲームなど、入力タイミングにそこまで厳密でないタイトルは、テレビの大画面での迫力を優先するのも一つの選択です。遅延がゼロにならないことを前提に、ジャンルによってプレイスタイルを使い分けるのが、長くSwitchを楽しむコツです。
Switchのゲーム機としての特性と、テレビ側の映像処理、両方の関係を理解しておけば、あとは設定の組み合わせで自分にとって快適な環境を作れます。まずはテレビのゲームモードとHDMIケーブルの確認、ここから始めてみてください。あなたのゲーム体験が少しでも快適になることを願っています。