Switchで攻略サイトを見ないでクリアする古い遊び方を試してみた

スマホやタブレットで検索すれば、どんなゲームでも数秒で答えにたどり着ける時代になった。Nintendo Switchのソフトを買っても、画面の向こうには常に攻略サイトや攻略動画が待っている。わざわざ難しい道を選ぶ必要がないからこそ、時には意図的に情報を遮断して遊ぶという、古めかしい楽しみ方を見直したいと思った。

Switchは据え置き機と携帯機の両方の顔を持っている。リビングで家族と一緒に、テレビに繋いで大画面でプレイする時もあれば、布団の中でひとりで、のんびり進める時間もある。どちらの場面でも、目の前に攻略情報が常に表示されるスマホを遠ざけて、画面のなかのキャラクターと一緒に悩みながら進む時間は、ちょっとした冒険になる。

攻略サイトに頼らないゲーム選び

今のゲーム市場では、ローンチ直後に詳細な攻略ページが公開されることが当たり前になっている。有名なタイトルであれば、発売日にWikiが立ち上がり、ボスごとの弱点や隠し要素がまとめられていく。発売から数日も経たないうちに、エンディングまでの最短ルートが動画サイトに掲載されることもある。

こうした情報を見てから遊ぶか、見ないで遊ぶかは、遊ぶ本人の選択に委ねられている。とはいえ、視覚的にそうした情報が入り込んでくる環境では、避けること自体が一種の意思表示になる。パッケージの裏に書かれた説明だけを頼りにソフトを選び、プレイ中も意識的にブラウザを開かないようにするだけで、ゲーム体験はずいぶん変わってくる。

Switchのソフトはパッケージ版でもダウンロード版でも、内容自体は同じだ。ただ、パッケージ版をあえて選ぶと、箱を開けて本体に挿すという儀式が残る。データをダウンロードして即座に始められる手軽さと、時間をかけて準備する重さとの差は、遊ぶ前の心の持ちようにも影響するように思う。

Switchで遊べる昔ながらの難しさ

最近の家庭用ゲームは、難易度を選択できるタイトルが増えている。Switchのソフトにも、メニュー画面の隅に「EASY」や「NORMAL」が並んでいる作品は珍しくない。一方で、クラシックなタイトルやファミコンの名作をダウンロード配信で遊べるサービスでは、最初から難度設定がなく、昔ながらの歯ごたえが残されている。

たとえば、Switch Onlineで配信されているファミコンやスーパーファミコンのタイトルは、当時のままの難易度でプレイできる。コンティニュー回数が限られていたり、セーブができずに一発勝負だったりする作品は、今遊ぶと想像以上に手強い。攻略サイトを見ないで挑むと、何度も同じ画面で何度も同じ敵にやられることになるが、そのぶんクリアできた時の喜びも大きくなる。

インディーゲームのなかにも、意図的に情報を与えない作りになっているものがある。画面に表示されるのは台詞だけで、操作方法すら最初の数分ではほとんど語られない。プレイヤーは失敗を重ねながら、手探りでルールを理解していくしかない。こうした体験は、攻略サイト全盛の現代ではかえって新鮮に感じる。

自分で考えて答えを見つける時間

攻略を見ないで遊ぶと、当然のように何度も行き詰まる。どこに行けばいいか分からない、敵の攻撃パターンが読めない、謎解きが解けない。昔は、こうした行き詰まり自体がゲームの重要な要素だった。友人と相談したり、数日間頭を悩ませたりしながら、少しずつ先に進む。

Switchには、本体に内蔵されているいくつかの便利機能がある。スクリーンショットを撮ってあとから見返すこともできるし、Joy-Conを外して誰かにコントローラーを渡して相談することもできる。攻略サイトではなく、こうした本体の機能と周囲の人間を頼るのが、かつての遊び方の延長線上にある。

詰んだと感じたら、一晩寝かせてみるのも良い。Switchは携帯機として布団の中で遊べるので、寝る前に少し進んで、翌朝に同じ場面を再開すると、急に突破口が見えてくることがある。こうした朝の時間帯にゲームのことをすっきり考え直したいなら、朝時間のヒントが参考になるかもしれない。攻略サイトでは得られない、こうした「自分の時間」が解答になる感覚は、今も昔も変わっていない。

便利機能とうまく付き合うコツ

完全に入力を遮断するのは難しいという人もいるだろう。Switchの本体設定には、スリープ機能や画面の明るさ調整、自動通信のオンオフなど、いくつかの項目がある。プレイ中に気が散らないように、あらかじめ通知や自動アップデートを止めておくのは基本的な準備として役立つ。

攻略サイトを見ない代わりに使ってみたいのが、ホーム画面から呼び出せる「ゲームニュース」の配信だ。これは任天堂が公式で提供する情報で、ゲームのアップデート告知やイベント情報が中心になっている。攻略の答えそのものではないが、開発者からのメッセージとして読むと、新しい視点が生まれることがある。

別の方法としては、画面の明るさを少し落として、視覚的にスマホの通知が届きにくい環境を作ることも効果的だ。本体そのものよりも、部屋の中の環境を整えることで、知らず知らずのうちに攻略情報から距離を取れる。こうした小さな工夫の積み重ねが、長いプレイ時間の中で効いてくる。

古い遊び方で見えてくる新しい景色

Switchの画面に向き合いながら、誰にも頼らず自力でクリアを目指す遊び方は、今となってはちょっと風変わりな行為に見えるかもしれない。ただ、実際にやってみると、ゲームの中の景色や音が今までより丁寧に感じられるようになる。攻略情報で先に答えを知っていたのでは気づかなかった細部が、プレイの中で次々と姿を現す。

ソフトを一本クリアするたびに、自分の中での「難しさ」の基準が更新されていく。一度詰まった場所が、翌日何でもない壁に感じられる瞬間は、攻略サイトでは味わえない達成感だ。画面の中の主人公と一緒に悩み、成長する感覚は、時代が変わっても色あせないものがある。

攻略を見ないで遊ぶという選択は、効率を重視する現代において、わざわざ不便さを買うようなものかもしれない。ただ、その不便さの中にこそ、今のゲーム体験では得にくい何かが残っている気がする。

そんな風に気ままにゲームの話を書いているのが、ゲームのカテゴリだ。ソフトのレビューというよりも、プレイ中の雑感や試行錯誤の記録が中心なので、同じように気楽にゲームと付き合いたい人の参考になれば嬉しい。寝る前のひとときと、ゲームの中の冒険がうまく循環する生活を、少しずつ組み立てていきたい。