ドラクエウォークで1日5000歩ルールを自分に課してみた30日間の記録
最近、在宅ワークが続いて運動不足が限界突破していた。何を言っても「まあ明日から」で先延ばしにしていた自分が、ある日とうとう一線を越えた。きっかけは些細なことで、ヘルスアプリを開いたら1日の歩数が2000歩台前半をウロウロしていたのを見た瞬間だった。
ドラクエウォークは、通学や通勤の隙間時間にモンスターを倒す位置情報ゲームで、私にとってかれこれ2年以上続けている唯一の趣味アプリだ。心と体が連動している感覚があって、歩けば歩くほどゲームが面白くなる仕組みになっている。ただ、ゲームを進めるだけなら1日3000歩くらいでも十分で、そこから先は自分の努力次第というラインが見えにくい。
そんなわけで、健康とゲームの両方を底上げするために「1日5000歩以上歩く」というルールを自分に課すことにした。数字自体はそこまでハードルの高くないラインだが、自分の普段のペースからすると約2倍の歩数を毎日確保する必要がある。ゲーム感覚で習慣化できないか、という軽いノリで始めた実験の記録をまとめておく。
最初の3日間は、正直まったく達成できなかった。仕事終わりの買い物ついでにスーパーまで往復するだけで3000歩台、部屋の中をウロウロしても到底5000歩には届かない。3日目の夜、ルール違反の悔しさから少し本気で取り組んでみようと思ったのが、本格的なスタート地点だった。
なぜ「1日5000歩」にしたのか
1日10000歩が理想というのはよく聞く話だが、自分の生活スタイルを考えると到底無理がある。在宅ワーク中心で外出が少ない日が続くと、5000歩でも相当きつい。逆に、3000歩では現状維持にもならない気がした。ドラクエウォークのレベル上げ効率をそれなりに調べたところ、1日5000歩前後が一つのスイートスポットになっているという情報があった。
バトルやレベル上げに必要な「こころ」の収集効率を上げるには、モンスターとの遭遇頻度を増やすのが一番手っ取り早い。そのためには、とにかく歩くことが最も効果的な行動になる。5000歩というと、通勤がある人なら往復の時間でほぼ達成できるし、ない人でもまとまった散歩を1回入れるだけで届く範囲の数字だ。
また、達成感の心理学的な要素も考えて、月単位ではなく日単位で達成する目標にした。連続達成日数が記録として残ると、途切れさせたくない気持ちが働く。ゲーム的にも、宝箱を開けたりミッションを達成したりするのと同じ感覚で、毎日の歩数をチェックする行為そのものが報酬になる。
最初の1週間で見えたこと
1日目は仕事帰りにわざと遠回りをしてコンビニまで往復し、どうにか5500歩で達成した。2日目は買い物で使ったスーパーを一つ遠い店舗に変えて5000歩台に乗せ、3日目は休日で昼食後に1時間散歩して6000歩台に乗った。
こう書いてみると順風満帆に見えるが、実際には「今日は止めたい」という気分との戦いが毎晩続いた。リモートワークの日など、家から一歩も出ない日があると、そもそも歩数を稼ぐ手段がない。1週目は、達成できた日が4日、できなかった日が3日という結果で、思った以上に厳しいスタートになった。
特に印象的だったのは、夜の22時台に「あともう1000歩」という状況になって、近所をぐるぐる15分散歩した日のことだ。少し不気味な気持ちもしたが、それ以上に「このルールを途中で投げ出したくない」という気持ちが強かった。ゲームクリアのためとはいえ、ここまで本気になるとは思っていなかった。
歩数を増やすための日常的な工夫
2週目に入って、自分の中でいくつかのルールが見えてきた。まず、午前中に必ず1回は外出することにした。ゴミ出しやコンビニ利用など、目的がなくても「歩数を増やすために外出する」という行動をルーティン化した。
次に、在宅ワークの昼休憩中に近所の公園まで歩くことを取り入れた。昼食を持参して食べ、15分公園を歩くというシンプルな仕組みで、それだけで昼休みの満足度がかなり変わった。座りっぱなしの日が格段に減り、午後の眠気も少し輕くなった気がする。
3つ目に、家事の動線を意識的に変えるようにした。洗濯物を干すのに2階と1階を行き来する回数を増やしたり、掃除機をかける部屋を広げたりと、「家の中で歩く」ことを意識的に増やした。これだけでも合計で数百歩にはなるので、少しずつ積み重ねていく効果を実感した。
ドラクエウォークのモンスター遭遇頻度への影響
最も顕著な変化は、ゲームの体験そのものだった。5000歩を意識して歩くようになると、今まで遭遇していなかったタイプのモンスターに遭遇する確率が明らかに上がった。特に、レアなこころを落とす中ボスとの遭遇が増えたのは嬉しい誤算だった。
以前は自宅周辺だけだと出現するモンスターが偏っていたのが、行動範囲を広げることで多種多様なモンスターと戦えるようになった。レベル上げの効率も明らかに上がり、戦力を強化するためのこころ集めが一気に進んだ感覚がある。ゲーム内では、宝箱を開ける頻度やミッション達成の速度にも直結している。
ドラクエウォークをプレイしている人なら分かると思うが、歩数がそのまま「ゲームの進捗」に直結するこのシステムは、運動への心理的ハードルを下げるのにとても効果的だった。ゲームがうまくなるために歩いているのに、結果的に健康になっているという、プラスの循環が自然と生まれている。
雨や天気の悪い日の対処法
1ヶ月の中で、雨や雪で外を歩きにくい日が数日あった。当初はそういう日はルール失敗と決めていたが、それだと連続記録が簡単に途切れてしまう。何か工夫できないかと考えたのが、室内での代替行動だ。
まず、雨の日でもとりあえず駅まで往復して買い物をするようにした。少し濡れることを許容すれば、往復で3000歩程度は稼げる。あとは自宅の中で、気軽に始められるトレーニング動画を流しながら体を動かす時間を設けた。15分程度の短いメニューでも、意外と体を動かせる。
また、ドラクエウォークの仕様として、自宅周辺の特定のスポットでは天気の影響を受けずにこころを集められる機能があるため、それも活用した。純粋に「歩数を稼ぐ」のではなく、「ゲームを進める」目的を切り替えることで、雨の日でも達成感を得られた。
体と心のリセット感
1ヶ月続けた結果、体重は1.5キロ減、体脂率は0.8%減という、そこそこ見える数字が出た。正直、ここまで明確な変化が出るとは思っていなかったので驚いた。ただ、数字以上に大きかったのは「体が軽く感じる」ことだった。
リモートワークが続くと、体が固まってなんとなく重だるい日々が続くが、毎朝ある程度の距離を歩くことで体が目覚める感覚がある。夜も、よく眠れるようになった。歩いた後の風呂は格別で、深く眠れる感覚は今も続いている。
また、精神的な面では、目標を達成する小さな成功体験が積み上がっていく感じが心地よい。毎日の歩数を達成するたびに「このくらいなら、自分でも何かを継続できるんだ」という自己肯定感がじわじわと上がっていくのを実感した。仕事でも、細かいタスクを着実にこなすリズムが生まれてきた。
このルールは続けるべきなのか
30日間やってみて、自分の答えは「続けるべき。ただし、完璧を求めすぎない」だった。1ヶ月達成率は約8割で、すべて達成できたわけではないが、平均歩数は当初の1.5倍以上になっていた。
重要なのは、「歩数を稼ぐこと自体が目的」にならないようにすることだと感じた。健康のため、ゲームのため、という本来の目的を常に意識しておくことが、長続きのコツだと分かった。ルールは手段であり、目的ではない。
ゲームとの連動については、同じような体験をしている人が意外と多いという発見もあった。歩数管理とゲームを掛け合わせる習慣について、興味深い記事があったので、気になればそちらも読んでみてほしい。
もし、今この瞬間も運動不足やゲームのマンネリを感じているなら、1日5000歩ルールを試してみる価値はあると思う。最初は大変だが、1週間も続けると体が勝手に動くようになるはずだ。ゲームが好きな人なら、ドラクエウォークはうってつけの題材になるだろう。今すぐ始めたいなら、ヘルスアプリと連携させて、今日の歩数を確認するところからスタートしてみてほしい。数字を測るところから、すべては始まる。